
開発環境ではXAMPPを使用しているけれど、毎回 http://localhost/xxx でアクセスするのがちょっと煩わしく感じるなぁ…



確かに。でも、バーチャルホストを使えば、各プロジェクトに独自のドメインを割り当てられるから、本番環境に近い形でテストできるんだよ!



え、本番環境に近づけるだけじゃなくて、URLも整理されて見やすくなるんだね。具体的な設定方法を知りたいな。



その通り!今回の記事では、XAMPPでバーチャルホストを設定する手順と、その具体的な利点について詳しく解説していきます。
【はじめに】
ローカル環境でWebサイトやWordPressの開発を行う際、XAMPPは非常に便利なパッケージです。さらに、バーチャルホストを利用することで、複数のドメインを使い分けたり、本番環境に近い環境を再現できるなど、開発効率が向上します。この記事では、XAMPPでバーチャルホストを設定する方法について、具体的な手順と注意点を解説します。
【1. XAMPPとバーチャルホストの基礎知識】
■ XAMPPとは
- Apache、MySQL、PHPなどがパッケージ化されたローカル開発環境。
- 初心者でも簡単に環境構築が可能。
■ バーチャルホストとは
- 1台のサーバー上で複数のドメインを扱う仕組み。
- 例:プロジェクトごとに「project1.local」「project2.local」などと設定可能。
- 本番環境の模擬や、管理の効率化に大変役立ちます。
当記事は、XAMPPをCドライブ直下にインストールしている前提で記述されています。また、PHPやデータベースなどのバージョンによって挙動に差異が生まれる可能性もあります。
【2. XAMPPでバーチャルホストを設定する手順】
■ 【ステップ1】 Apache設定ファイル(httpd-vhosts.conf)の編集
ファイルの場所:
C:\xampp\apache\conf\extra\httpd-vhosts.conf




※念のため、ファイルのバックアップを取っておきましょう。
末尾に以下の記述例を追加します。(例:mysite.localというドメインの場合)
<VirtualHost *:80>
DocumentRoot "C:/xampp/htdocs/mysite"
ServerName mysite.local
</VirtualHost>
今回は、htdocs/mysite内にwordpressなどが存在している想定になります。
概ね、「htdocs/mysiteをサイトのディレクトリにして、mysite.localという仮のドメインを設定」という内容です。
必要に応じて、<Directory>ディレクティブを追加し、アクセス許可を設定します。
<Directory "C:/xampp/htdocs/mysite">
AllowOverride All
Require all granted
</Directory>
■ 【ステップ2】 Windowsのhostsファイルの編集
- ファイルの場所:
C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts - 管理者権限でテキストエディタ(例:メモ帳)を起動して編集してください。
- ファイル末尾に以下の行を追加します。
127.0.0.1 mysite.local
まれに、権限設定などが原因でhostsファイルを編集できない時があります。
そういった際は一度デスクトップなどにhostsファイルをコピーし、「デスクトップ側のファイル」を編集→コピー&ペーストを行うことで内容を編集できます。試してみてください。
なお、hostsファイルなどはWindowsの根幹の設定に関わりますので、編集前にバックアップを取っておきましょう!
■ 【ステップ3】 Apacheの再起動
- XAMPPコントロールパネルを開き、Apacheを一度「Stop」→「Start」して、設定変更を反映させます。
■ 【ステップ4】 動作確認
- ブラウザで「http://mysite.local」にアクセスし、正しくサイトが表示されるか確認します。
【3. バーチャルホスト設定時のポイントと注意事項】
■ 複数ドメインの設定
- 複数のバーチャルホストを設定する場合、各ドメインごとに上記の【ステップ1】と【ステップ2】の作業を繰り返してください。いくつ記載しても問題ありません。
■ トラブルシューティング
- 「403 Forbidden」エラーの場合:
→ <Directory>ディレクティブのアクセス許可設定を確認。 - ブラウザでアクセスできない場合:
→ hostsファイルの記述ミスやApacheの再起動漏れがないかチェック。 - XAMPPの管理画面(localhost)にもアクセスできないと困る場合:
→ VirtualHost設定内にlocalhost用の設定も残すと良いです。
例:
<VirtualHost *:80>
DocumentRoot “C:/xampp/htdocs”
ServerName localhost
</VirtualHost>- この設定により、 localhost/ディレクトリ でアクセスすることも可能になります!
【4. まとめ】
XAMPPでバーチャルホストを設定することで、複数のプロジェクトを効率的に管理でき、開発環境を本番環境に近づけることが可能です。今回ご紹介した手順に従って設定を行えば、簡単に独自ドメインでのローカル環境が構築できます。もし設定時にトラブルが発生した場合は、各ファイルの編集内容やApacheの再起動、バックアップでの初期設定の復元を試してください。
質問などあれば気軽に書き込んでくださいね♪